メジャーデビューまでの道(はてなブログ)

日記を書く事で、自分で自分を見る事ができる。だから書いてるよ。

お姑さんに似た女主人のいるお店

日曜日はデイサービスがない。

 

主人は、会社の方の行為で、パチンコに送り迎えをして貰う。

 

長い間、ふたりはパチンコ友達で、病気になっても尚、主人を気にかけてくれている。

 

わたしは毎週日曜日、主人が大好きなパチンコにふたりで行く時のウキウキした様子を見て、本当にその方に感謝する。

 

その日は午後2時に帰って来た主人と、すぐ近くにランチを食べに出かけた。

 

今日は車椅子ではなく、歩行補助器。

 

空いている店内。

 

2人分のステーキ膳をたのんだ。

 

食後に主人はアイスコーヒー。わたしは珍しいのでお抹茶をお願いした。

 

すると「薫風」という和菓子をプレゼントしてくれた。

 

いつも喫茶コーナーの入口近くに座っている、大御所の女主人の指示なのをわたしは知っている。

 

その店はマンションから1番近いので、何度か手土産用に和菓子を買った。ランチのテイクアウトもした。

 

すると女主人は、いつもそこにオマケの和菓子を付けるよう、店員さんに指示をする。

 

そんな昔ながらの商売人が、主人のお母さんにそっくりだ。見た目が怖い所も。そして若い人に絶対舐められないぞとうい気概。

 

主人がその女主人の前をよたよた通っていった。わたしは少し遅れて出ようとすると

 

脳梗塞?若いのに。いつから?わたしは10年前に脳梗塞になったの」

 

ハッキリとした滑舌、高い声でゆっくり話しかけてきた。

 

「まだこうなってから1年も経ってないんです。あのね、主人のお母さんにとっても似ていらっしゃるなぁって、ずっと思っていたんです。いつまでもお元気で長生きして下さいね」

 

わたしは心からそう思っていた。お姑さんが亡くなって4年。生きている時には気が付かなかったことを、ひとつひとつ思い出す。

 

特に息子のお嫁さんにしてあげている事は、わたしが主人のお母さんにして貰ったことを参考にしている。

 

「また来てね、また来てね」

 

とても優しい笑顔で女主人は言った。

 

引越してから、その店にたまに通うようになってから、顔を拝見するたび、ずっと言いたかった事が言えて、良かった。