サイエンスカフェはりま主催のサイエンスツアー巨大顕微鏡『SPring‐8』1泊ツアーに土日に行って来ました
チラシの通りでした。寸分違わずでした。SPring‐8、SACLAの全長走破。普段は決して見ることのできないビームライト深部の見学。さらに全国から最先端の研究をしている個性的な研究者のレクチャー。
奥深い自然とその謎に敢然と立ち向かう研究者の熱い思いを肌で感じるツアー
バスでの気軽な1泊旅行のつもりで参加したら、そのスケジュールにびっくりしました。
着いて早々から色々なジャンルの化学者、研究者のプレゼンテーションがあり、いよいよスプリング8の中へ!
「電子の気持ちで歩いてもらいます」と個性的な女性研究員に連れられて、説明を聞きながら一周1.5キロを歩きました。
わたしには同じような機械や装置が並んでいるようにしか見えず、飽きてしまったのですが、研究員は40以上あるブースで、何をどう研究しているかの説明を丁寧にしてくれます。
夕方6時終了予定が7時になり、バスで『志んぐ荘』に移動。夕食は8時半頃。夕食中も夕食後も白いパーテーションに写真を映しながらの、壮大な宇宙物理学のプレゼンテーション。
宇宙のお話は楽しかったですロマンチック。
その後も、みなさんお部屋に集まって、飲みながら学者の方々の貴重なお話を聞いていたみたいです。
わたしはお酒も飲めないし、眠いしで、お部屋に残った女性とふたり、布団で横になっておしゃべりをしながら寝ましたが。
次の日は、朝7時半の朝食の時から、一般のお客様がいても気にせず、いえむしろ巻き込みながら、壁にまたしても写真を映して、化学者のプレゼンテーション。
確か「物質を作れるのは神と化学者だけです」とか何とか高らかに笑いながら言ってました。
でも研究で作ったものが、確かにすごいものばかりでした。最近よくテレビで取材されているそうです。
みなさん、世界の最先端を目指しています。きっと世界の宝の頭脳なんです。でもお互いに、我が研究室こそは。我がジャンルこそは。と、ライバル意識も強く、チクチク言いながら説明しているのが、文系のわたしにはヒヤヒヤでした。本人たちは気にしていないようです。
スプリング8のある一帯は研究室と山しかなく、そこに寝泊まりして実検を何十年も続けているんですって。「あそこがわたしの部屋です」と、バスでの移動中に説明してくれてましたから。ちなみに敷地が広すぎて、バスで施設を巡りました。
宇宙物理学者が星を「あの人は」と言ってたかと思うと、化学者は「原子くん」とお友だちのように呼んでいました。わたしたちへのサービスだったのか、本気でいつもそうそう呼んでいるのかは不明です。「原子くん」をキャラクターにしたイラストもご自分で書いたそうです。
確かにチラシに『寝食を忘れるほど科学と研究が大好き』って書いてあります。
サクラの中をまたしても「電子の気持ちで」歩きました。
だって自分の研究についてのプレゼンテーションですよ!持ち時間足りるはずありません。昼食のお弁当の時もプレゼンテーション。
すぐ移動スバル内を階段を上ったり下りたりして見学。
案内の方は「見るたびに新しい発見がある」と、興奮して説明をして下さいましたが、そのテンションが怖かった。
単位も小さすぎたり、光りの速さなので、速すぎてピンと来ません。
このまま返して貰えないんじゃないか?と泣きそうになりましたが、予定より35分ほど過ぎた16時35分に、バスが出たので本当にほっとしました。
全国から集まった大学教授をしながら実検をしている方が8名と、研究員3名。ずごい!
夜お部屋ふたりでおしゃべりをしていた方も大学教授なんですって。
「あの研究員さんはクラスで一番頭が良かったんでしょうね?」
「ううん」
「学年で一番?」
「ううん」
「学校で?」
「何を言ってるの、スプリング8よ、10年に一人の逸材。彼女は日本の宝よ」
「あうあう」
今回の朗読劇にこんなセリフがあります。
8月15日漢字の広島はカタカナのヒロシマになった。
これを思いだしました。
8月30日漢字の(研究をのなまえ)はカタカナの(研究員のなまえ)になった!
彼女言ってたなぁ。「どんなに装置がすばらしくても、一番大事なのはその装置を使う人間です」
装置よりも、研究員のお仕事に触れられて、本当に良かった今もショック状態です。