春休みですっかりだらしなく過ごしている雛子に、息子が偉そうに色々言っている。
わたしから見たら、受験が終わってからというものゲームセンターに通っている息子も、たいして変わらない。
ふと「雛子は雛子の人生を今一生懸命生きているんだから」という言葉が出てきた。
それからも息子の攻撃にわたしがかばっていた。
昨日息子の入学式から帰ると、雛子の部屋が片付けられていた。
雛子に誘われて一緒に遊んでいる『ポケコロ』のアバターの顔が、仏頂面から笑顔に変わっていた。
雛子の心が表れているのかなと思ってとてもとてもうれしい。
何とか高校二年生になれることが決まってほっとしている。
もう、それだけでも良く立ち直ったと思えるまでに、わたしが成長できた。
どんな雛子でも認めてあげることが出来るようになった。
雛子が笑顔だったらそれでいいと思えるようになってきた。
カッと来たときに、いかに他人でいられるかが思春期の子育てのポイント。
自分の短気な性分を直せるチャンスと思う。