チョンウィシンさん脚本、演出です。
韓国映画『パラサイト』は、公開当時、話題作でした。
わたしもラストの衝撃、3世帯の格差、臭いまで感じる気がする映像。忘れられない作品でした。
その舞台化というので、とても楽しみでした。
大阪の新歌舞伎座で、4列目で観ることができました。
設定こそ韓国から関西になっていましたが、映画と同じように話はすすみました。
豪邸と、貧民街と、そしてなんと豪邸の地下シェルターに隠れて暮らす3世帯の生活が入り乱れていきます。
貧民街から豪邸へ、そしてその地下へと舞台セットは、短時間の転換であっという間に変わるのです。
魔法のように。
でもそれは、チョンウィシンさんの実はマジックなのです。
そして役者さんたちも、チョンさんのマジックにかかって、役を生ききっていました。
日本の最高峰の役者と演出のタッグを観ることができました。
もちろん帰ってから、また『パラサイト』の映画を見直しました。
買って帰ったパンフレットの表紙は、映画で使われた家の外観でした。
パンフレットを読むと、お稽古の様子が目に浮かびます。
きっといつものチョンさんらしく、笑いの絶えないカンパニーだった事でしょう。
真木よう子さんだけが、本人なのか何かの事情で代役の方なのか?とずっと周りの方とザワついていました。
最後の舞台挨拶まで見ても、全然わかりませんでした。
なぜならハスキーな低めの声でクールな方と記憶していましたが、奥様役の真木よう子さんは、高い声でハイテンションでしたから。
古田新太さんを近くで見られたのも、ありがたい事です。怖い顔なのにおかしみのある演技で、圧倒的な存在感でした。
そして主演は宮沢氷魚さんでした。男前で華奢な方ですが、真摯に丁寧に演じられていました。
4回ほどカーテンコールがあり、スタンディングオベーションで、いつまでも興奮さめやらなかったです。
チョンさんの同級生に混ざって、ちゃっかりサインを頂いちゃいました。