マイケル・ジャクソンの性被害にあった当時のふたりの少年と、その家族が、1人づつインタビューに答える、4時間のNetflixのドキュメンタリーをみた。
今もマイケルを愛しているような表現も多く、またなぜ受け入れていったのか?
興味深く最後までみた。
何が真実かはわからない。ただマイケル・ジャクソンというスーパースターと一緒に行動し、ネバーランドという天国にいると、幼い彼らは判断出来ない精神状態だったよう。
母親も姉も、マイケルのネバーランドに出入りするようになる。父親だけが残され、精神のバランスが徐々に崩れ、最後には自殺していまう。
マイケルに会わなければ、仲の良い家族のままだったのかもしれない。
そして、マイケルは次のターゲットが現れると目移りするのか疎遠になり、少年は嫉妬に苛まれる。
少年にとってあまりにも酷な仕打ち。失恋以上の喪失感だったろう。
そして、その事は誰にも話せず、孤立していく。
前編は夢のような日々、後編はその後の苦悩。
そして当時は気が付かなったが、今ならはっきり虐待とわかる彼ら。
2人以外の少年が訴えを起こし、和解金で解決。しかしその時、ふたりの少年は、マイケルの無実を主張。
次に、12の嫌疑がかけられるも、当時の裁判では、また少年たちはマイケル・ジャクソンに何もされなかったと証言し、陪審員は全てを無罪とした。
2人の少年は成長し、それぞれ結婚し、子供をもって、ますますバランスを崩していく。
そして、今回のNetflixでの告白に至る。それは親や妻にも頑なに秘密にしていた事の告白。
事実と当時の心境を、淡々と語る。時には堪えきれず涙で言葉を詰まらせる。
母親は、告白されるまで何も知らなかったと言っていたが。本当なのか?
こんな表現が、忘れられない。
会って4時間した経っていないのに、目の前の人を信じてしまった。なぜなら毎日ビデオを見ながらダンスの練習をしたので、既に知っているような感覚。
日本でも、ジャニーズ事務所の性的搾取の実態が、ひとりの告白によって、注目されている。
狭い世界にいると、そこだけのルールを、全てだと信じてしまう。
影響力を持つ人間が、常に正しいとは限らない。