それは透明で塩気を含む水
その水は常に川のように心の奥で流れている
ある時は足元に現れ、それに足をすくわれ
またある時は、もしかしたら常に目の表面を覆い
今まで映っていたものとは全て違うようにさえ見えさせる
どれだけの人が、日々屈託なく笑えているのか?
どれだけの人が、潤ませた目を気がつかれたくなくて、下を向いて歩いているのか?
そしてその中から、また新たな光に満ちた目になれるのか?
1年前までのわたしには、戻れない
あの傲慢な幸せの中で
屈託のないことさえ意識せず笑っていた
何も足らないもののなかったわたしには
いつかこの目で、その先の新たな景色を見たい