メジャーデビューまでの道(はてなブログ)

日記を書く事で、自分で自分を見る事ができる。だから書いてるよ。

観劇『たとえば野に咲く花のように』

鄭義信 3部作第二弾
芸術文化センター4月29日

演出は鈴木裕美

なぜ演出が鄭さんじゃないのかな?忙しいからかな?と思ったら、パンフレットを読むと

鵜山仁 前芸術監督企画「三つの悲劇 ギリシャから」のシリーズの一作品として初演されました。
演出依頼を受けた鈴木裕美氏が、新作書き下ろしとして「是非に」と、鄭義信氏に『アンドロマケ』を題材にした戯曲の執筆を託し、そして誕生したのが1951年九州の港町を舞台にした、この『たとえば野に咲く花のように』です。以上引用。

市民劇場で『パパのデモクラシー』を観ていたのですが、そちらも鈴木裕美氏の演出なんですって。

あの時も俳優さんの力強さを感じました。

今回も何組かの男女が恋をするのですが、一人一人の人生がありそれをクッキリと浮かび上がらせていました。

脚本と演出と俳優の実力がそろっている舞台!

また俳優は ともさかりえ さんしか知らなかったのですが、東京のプロの俳優さんって何てすごいんでしょう?こりぁたまげた!


ダンスホールの満喜(ともさかりえ)に恋す康雄(山口馬木也渡辺謙みたいにカッコいい。


そして戦争の記憶が忘れられず苦しむシーンを思い出すと今も胸が締め付けられます。


康雄の心変わりにより婚約を解消されたが納得できずに康雄につきまとうあかね(村川絵梨)の声も姿をもかわいらしいこと。

そして『ネジと紙幣』という舞台を有料動画で観ていたのですが、その時のともさかりえさん、細いのに何てパワフルな演技と声をしている!と思ったので、生で見られると楽しみでした。


やはり細かった!可憐な容姿に似合わない男前な演技が素敵でした。紫のロングドレス姿の美しかったこと。


他のダンスホールの人たちも鄭さんの戯曲らしく、明るくたくましい。特に女性は男たちがいつまでも戦争のことを引きずっているのに忘れていく力がある。だって生きていかなくちゃ。ラスト3人のダンスホールの女性はお腹が大きくなってたよ。いいね。笑っちゃった。


やはり今回もスタンディングオベーション。俳優さんたちも一緒になって涙ぐんでいるように、遠くからでしたが見えました。


最後上からたくさんの黄色い花びらが一気にどかっと降って、それはどなたからのプレゼントだったのでしょう。


俳優さんたちも舞台の上で驚いていました。


本当によくこんなしんどい役に向き合ってお疲れさまでした。ありがとうございました。の気持ちを込めてたくさん拍手をし続けました。


今回もピビンバの仲間や市民劇場の仲間とロビーで会えてそれも嬉しい。


帰りに西宮北口駅にあるパン屋さんでヨッコちゃんとねこちゃんと3人、演劇論や演出論を聞かせてもらって1日演劇漬けて幸せでした。