最近は外に出るのも、トイレに立つのも億劫らしい。
ほぼオムツの中で全て済ませる。
それでも何とか自分の身体は移動できるだけの体力が残ってくれているので、寝たきりではない。
動かさない筋肉は、確実に衰えていく。
ある日突然、ダイニングテーブルでの食事を嫌がり、今はベッドサイドテーブルに食事を運び、食べてもらっている。
座っているのもしんどいらしい。
洋服の着方はわからないが、感情はしっかりある。
だから一緒に暮らせるのだけれど。
前よりうとうとしている時間が長くなったような気がする。
9月は久しぶりにMRを撮るが、もし寝たきりになったら、もうそれもなくなるらしい。
見捨てられるようだ。
もう病院に通う術はなく、訪問医療になるらしい。
わたしは考えたくないけれど、それでも少しずつ覚悟もはじめている。
それを思うと胸が苦しくなりそうになる。そんな時は「今を大切にしよう!」と言い聞かせて、やり過ごす日々。
本人の方がずっと辛いはず。
わたしは2本の足でどこへでも行けるから幸せなのだ、と。
デイサービスのない日曜日は、一日中ふたりきり。
今は、日曜日の夜だけ、外食する。
以前は毎日カフェに行っていたけれど、今はデイサービスから帰ると、ソファにだらっと横になって、足をベッドの上に投げ出し、リラックスしている。
テレビを見るともなく見たり聞いたりして、夜になるとベッドに移動して寝る。
その間も、夜中も、何度もオムツ替えをするのがわたしの仕事だ。朝まで寝具を汚さないですむ日は、週に一度くらい。
以前は、紙パンツを取って歩きまわっていたので、廊下の汚れ掃除を、一日中していたが、今は、洗濯機を日に何度も回し、浴室乾燥もずっと使い続けている。
ここから、どんな生活にシフトするのだろう。
次々変わる介護の仕方は、誰に聞くでもなく、ただ試してみる。