ダリンの車にのせてもらって、もうすぐマンションに着く坂の下。
前から自転車に乗った男の子とすれちがった。
「あっ、正太だ」わたしもそう思った。
でも、ちがってた。
いつも正太は高校指定の赤いTシャツと紺の半パンをはいている。服装の色がそっくりだった。
「髪型もにてたね」「眉が太いところ」「丸顔で目付きもにてた」
二人でさっきすれちがった男の子が、どれだけにていたか、いいあった。
もし、正太がいなくなっていて、にている子供をみつけたら、どんなこころもちなのかなあ?とおもった。