漢方54番【抑肝散】
1日3回空腹時に飲ませたら、夜ベッドでよく眠れるようになり、徘徊は治りました。
とはいえ、外に出たがるのは変わりありません。
わたしに声かけしてきます。
いつもはデイサービスに行くか、会社で半日待機してからデイサービスに行く。
日曜日は認知症カフェ
と、毎日8時には家を出るのですが、今日の日曜日は、さすがに認知症カフェはお休みです。
そして「行こう行こう」と声をかけられたので、朝の散歩に出かけました。
車椅子に乗って散歩をするのが、1番楽しいそうです。
夕方からの散歩は、商店街や飲食街のある、おみぞすじや、みゆき通りにするのですが、朝はシャッターが閉まっているので
大手前公演から、お城の前をぐるりと回るコースにしてみました。
まずマンション玄関を出ると、車椅子の母親と散歩をしている男性がいました。お母さんかな?楽しそうに話しながら。
朝は、やはりランニングしている方も多く、年配のご夫婦もかなり早足で歩いています。
大型犬を散歩させている女性、息子にヘディングを教えている親子。
お城近くでは、たくさんの方が黒いゴミ袋を持って、ゴミ拾いをしてくれています。
お仕事?と思ったら、小学校くらいの子ども2人とご夫婦の親子4人でゴミ拾いをしているので、ボランティアかもしれません。
突然目頭が熱くなりました。急に胸が締め付けられました。ふと主人を見ると後ろ姿だけれど、涙を何度も拭っていました。
どんな気持ちで泣いているのかはわかりません。
でも、きっと「行こう行こう」と言っていた時は、自分でも衝動を抑えられなかったのでしょう。散歩したおかげで、落ち着いたてきたのは確かです。
大手前公演では、フリーマーケットの準備をしているテントがいくつかあります。
どこかでモーニングを食べようとお財布を持ってきていました。
朝7時から開いている『はまもとコーヒー』は入口が狭くて、車椅子では入れず
少し行くと『ドトールコーヒー』がありました。メニューを見ていると、おばあちゃんが来ました。
「もうすぐだから」と教えてくれて時計を見ると8時5分前。
おばあちゃんと一緒に待つことにしました。
おばあちゃんは主人を30歳で亡くして、50年間ひとりで子育てして、今は子供も家を出たので一人暮らし。
毎日セントラルパークからバスに乗って(確かバス代金はかなり安いか無料)このドトールと、もう一軒駅方面にあるドトールを、1日3回利用しているそうです。
大きな手術をしているけれど、デイサービスには週に2回しか行けないと行っていたので、要支援でしょう。
毎日デイサービスに行けるおかげで、わたし達は生活する事が出来ています。ありがたい事です。
おばあちゃんは「カードにチャージするといいよ」と、握りしめているカードを見せてくれました。
いよいよ8時。
モーニングを2セットと、おばあちゃんに教えてもらったカードを購入してチャージしてみました。
これからは、朝散歩も多くなりそうですからね。
カード購入のやり取りをしている間に、ずいぶん列が出来ていてびっくり。
みんな8時ピッタリに来るようです。
しばらくすると店内では、みんな会計が終わり席に着いています。数えてみると老夫婦4組、おばあちゃん2人、わたしたち。
わたしたちは、まだまだ若い方ですが、生活リズムはすでに老夫婦のようですね。
トイレに行きたいと主人が言うけれど、なかなかトイレから出ない人がいるので、仕方なく慌てて家に帰りました。
駅前に住んだら、夫婦で喫茶店に行ったり居酒屋にも行けると思っていたけれど、仕事をしていた頃は、主人はそんな事に興味もなく、一度も行く事はありませんでした。
そう思うと、わたしの希望通りになっているのです。
人より15年早く老後が来てしまったけれど、どこに行っても最年少の若い夫婦という事で、良いですか?