音響はえすぷろの時一度、Fで一度しか経験ないの。
特にFは機材が古いし場所は暗いし、照明の木谷さんは隣にいるしで過酷です笑。
今までキャストに固執していたけれど、2回演出をしたことで演劇を全体的に見る練習ができました。
演出には音響や照明までフォローしないといけないのに、そこは力及びません。全てお任せです。
『劇団ここから』さんは今回もゲストとして助けて頂き、恩返ししたかったです。
何よりヨッコちゃんが、大切な仕事をわたしに頼んで下さった事がとても嬉しかったです。
『天狼星計画』の松岡さんの演出にも前から興味がありました。
でも、一年ぶりに喘息の発作になりました。
これが毎年決まって年末です。
なぜならFの公演が1月のためお稽古も増えます。
それに加えてなぜか12月公演の舞台が多く、毎週末土日2本ずつハシゴで観劇に行きます。
また、仕事は年末調整のための準備。
遊びのお誘いも行きたいし。
スケジュールアプリには、一日に二段三段の予定が加わって行きます。
全てやりたい。行きたい。そんなわくわくするような予定ばかり。
でも喘息発作になると、息が苦しくて動けません。休みなくゆるくマラソンをしている息苦しさと、夜も咳で眠れず、ステロイド点滴に通って、だましだまし予定をこなしています。
だから、音響のオファーはなくなくお断りしました。
気力で出来る事と出来ない事を、喘息のおかげで思い知っていますから。
音響は大事な大事なスタッフです。まして慣れていないので、キャストの方と同じだけお稽古に参加するとなると、Fと合わせて倍の稽古日数です。
日曜日のお稽古なので『いわゆるえんげきの会』のお勉強にも参加できません。
やりたいやりたいやりたい。
でも喘息になる可能性が高い。
きっとこうして取捨選択、優先順位を考えるキッカケを定期的に病気が教えてくれているのです。
結局いつも残るのは事務の仕事とFです。
『博士の愛した数式』の演出。自分が演出するのではなく、脚本家の倉持裕さんの声を探る作業をしています。
プロがあれだけ長い本を80分にまとめて朗読作品に仕上げたものなので、残したエピソードひとつひとつを大切に浮き彫りにできたらいいなと思っています。
博士の「神さまの手帳をのぞいてちょっと書き写しただけ」というセリフ同様の奇跡を、わたしも見ることが出来るよう神さまにお願い中です。
わたし以上に上手な役者さん、努力家の役者さん、経験豊富なスタッフさんがそろっているので、わたしの仕事は祈るだけなの。